バーボンウィスキー大百科
バーボンウィスキーに魅せられ、飲み続けた銘柄は800種類を突破。そのテイスティング記録、思い出の銘柄、コラム、飲み歩き日記など、バーボンはもちろんアメリカンウィスキー全てに関するお話と魅力を語ります。
私の思い出のバーボン~第11話:ブッカーズ10周年記念ボトル
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私がこのボトルと出会ったのが中野の「ジョージア・ムーン」でした。訪れたこの日の締めのバーボンとしてマスターに「何かいいのはないですか?」と頼んだ時に「これはいかがですか?」と勧められたのがこのボトルでした。
正直言うと、私はあまりブッカーズは好みじゃないので、ちょっと渋っていたのですが、良く見るとボトルのデザインが違うので、じっと眺めていたら、マスターが「これはブッカーズの10周年記念で作られた限定ボトルなので、うちもこれが最後のボトルです」とのこと。しかも、残りも僅か。値段は決して安くは無かったのですが、やはり私の強い好奇心が勝り、この日の締めのバーボンとしてオーダーをしました。
出されたグラスから漂うすばらしい香りでまずびっくり!芳醇で華やかなで、時間と共に変化していく香りが素晴らしいのです。口当たりはまろやかで、深い甘さとじわりと舌に広がっていきます。普通のブッカーズは甘さもありますが、ピリピリしたきつい辛さもあるのですが、この10周年記念ボトルのブッカーズはあまりエグい辛さもなく、非常にバランスが取れている印象。それ以上に、とにかく美味しい味わいで、ブッカーズが苦手だった私はすっかりイメージが変わりました。ボトルのお酒自体が残り少なかったので、空気に触れてまろやかになったのかもしれませんが、やはり通常では味わえないとても良い酒質で、10周年記念にふさわしいボトルだと思いました。
その後、数々のビンテージのブッカーズを味わいましたが、あくまで個人的な印象ですが、この10周年記念ボトル以上のブッカーズには出会っていません。その後、色々なところでこのボトルを探しましたが、結局、後にも先にもこの1杯だけのままです(厳密には、上大岡(現 銀座)のShotBar BOURBONにて飲めるチャンスがあったのですが、油断して飲めず に終わったこともありました)。かれこれ7年が過ぎましたが、またどこかでこのボトルに出会えることを心待ちにしている今日この頃です。
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私の思い出のバーボン~第10話:オールド・グロームス12年 125プルーフ革ラベル

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私がこのボトルと出会ったのが埼玉・川口の「ミルウォーキーズ・クラブ」でした。その当時私はグロームス好きで、ここに初めて訪問した際も、12年の特級と16年が目当てだったのです。その2つの銘柄を続けて注文したせいか、マスターのSさんが「少しだけだけど、こんなボトルもあるんだよ」ということで少し味見をさせていただいたのがこのボトルでした。
一口味わってみると衝撃的な味わい。濃厚なコクと甘さそしてガツンとくる辛さもあり、度数もあるせいか非常にパワフルな味わい。チョコレートのような甘みがずっと下に残ります。バーボン好きなら何度でも飲んでみたい味わいだと思います。私もその後、下北沢の「曼荼羅屋(※現在閉店)」、明大前の「バナナバー」、伊勢原の「テイクファイブ」、大宮の「FIVE」で味わいましたが、やはりいつどこで飲んでも美味しかったです。
このオールドグロームスシリーズはシカゴにある業者がジムビーム社から樽ごと原酒を買い取り、シカゴで熟成・ボトリングをしているのですが、この革ラベルのボトルだけなんとなく味わいが違う気がしました。最初、ヘヴンヒル原酒かな?と思ったのですが、このシリーズ自体はジムビームの原酒なので、そう思っていました。
ところが、名古屋の某バーボン専門店のマスターのお話だと、このボトルにはワイルドターキーの原酒が入っているというのです。オールドグロームス社が勝手にターキー原酒をボトリングして売りだしたか、日本の輸入元がターキー原酒のボトルを勝手にグロームス社のラベルで出したか、どっちだったか忘れましたが(確か後者だったような)、ターキー原酒だというのです。確かにグロームスシリーズは私が知る限りでは10年(これが一番最初らしい)、12年(101P&121P&125P)、15年、16年、17年(これが一番レア)、20年とありますが、この125Pだけ革ラベルで異色のボトルです。それ以外は大抵ラベルが似ています。
まあ、事の真相は分かりません。
ただ、ジムビーム原酒だろうが、ターキー原酒だろうが、このボトルの酒は美味いことに変わりありません。
今となってはかなりレアなボトルになってしまい、ショットもかなりのお値段になってしまうと思いますが、バーボンファンの方にはぜひ一度味わっていただきたいです。ジムビーム原酒か?はたまたターキー原酒か?みなさんはどう思うのでしょうか・・・
私の思い出のバーボン~第9話:ケーデンヘッド・フランクフォート6年&9年(1ST LOT)


※写真左:ケーデンヘッド・フランクフォート6年1ST LOT
※写真右:ケーデンヘッド・フランクフォート9年1ST LOT
私がバーボンを本格的に飲み始めた頃、いつものように中野の「ジョージアムーン」で手当たり次第にバーボンを味わっていました。そんなある日、「きつめで味がしっかりしたバーボンが飲みたい」という私のリクエストに、当時のマスターIさんが出してくれたのが、この「ケーデンヘッド・フランクフォート6年&9年(1ST LOT)」でした。
緑色のボトルにシンプルなラベル。度数もプルーフ表示でないため、なんか変だな。。。と思っていたら、実はこれスコッチのボトラーズの会社とのこと。ボトラーズとは蒸留所から直接樽ごと買い、その樽を独自に熟成・ボトリングする会社で、ケーデンヘッド社はスコッチ業界では有名な会社のひとつ。スコッチに限らず、バーボン、アイリッシュ、カナディアンなど幅広く手がけ、ここのボトルの特徴は加水をしない樽出しでボトリングする、いわゆる「カスク」シリーズ。そのため、この2種類も6年が62.9%、9年が64.2%とかなり高い度数になっています。
このボトルは1998年にボトリングされた1ST LOT。つまり、ケーデンヘッドのバーボンシリーズで一番最初に発売された物になります。どちらも限定270本。ここで気になるのは「フランクフォート」という表示。いったいどこの原酒?と思うと思います。実際、旧エンシェント・エイジ蒸留所(現バッファロー・トレース蒸留所)説とジム・ビーム(第3プラント)蒸留所説が出ましたが、答えは旧エンシェント・エイジ蒸留所(現バッファロー・トレース蒸留所)説(実際、ケーデンヘッド社に確認しています)。バーボンファンとしては「やっぱりな」というのが正直な感想です。
香りは芳醇な甘さと鼻にツンとくるアルコール臭が入り混じった感じで、どちらも殆ど同じような印象です。味わいも濃厚で深い甘さときつい辛さが際立ち、かなり重厚な味わい。ただ、カスクで味がしっかりしているので、飲みごたえがあり、とてもおいしい。やはり、どちらも味わいが似ていますが、9年の方がコクも深く、よりしっかりした味わいです。ちょっと面白いのが後味に若干の塩味を感じたこと。この樽を熟成していたケーデンヘッド社がスコットランドのキャンベルタウン(港町)にあるので、それが影響したのかな。。。などと思いました。
ケンタッキー生まれのスコットランド育ちのバーボン。こんなちょっと変り種のバーボンもいいものですよ。
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私の思い出のバーボン~第8話:ユニオン・リーグ・クラブ13年BIB

最初そのボトルを見た時、正直バーボンとは思いませんでした。なんとなく、ヴィンテージワインやシェリーそしてポートワインの印象。ラベルがシンプルで上品なその銘柄の名は「ユニオン・リーグ・クラブ13年BIB」。バーボンと分かってもそれまで見たことも無ければ、聞いたことも無い銘柄でした。
このボトルと出会ったのはおなじみの横浜・上大岡の「ショットバー・ブルボン」。マスターに聞くところによると1950年蒸留、1964年ボトリングのヘヴン・ヒル原酒。ヘヴン・ヒルにこんな銘柄が!と思ったのですが、裏ラベルの「DSP-KY31(注:バーボン蒸留所にはそれぞれ蒸留所番号があり、謎の銘柄でもこの番号で判別できることがある)」の文字を見て納得。その当時にはこのような銘柄も発売されていたのです。
まず香りから驚かされた。芳醇で深い甘さで、チョコレート、生クリームっぽさも出る素晴らしい甘さ。この漂う甘さを堪能し、一口味わってさらにびっくり!芳醇で濃厚な甘さが口の中に広がり、最後までこの甘さが続いていく。ヴィンテージ物のブランデーを味わっているような印象で、極上の味わい。ゆっくりと味わいながら、素晴らしいひと時を楽しみました。
まさに外見のボトルのイメージそのままに、上品で高級感のある味わいでした。
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私の思い出のバーボン~第7話:ベリー・ベリー・オールド・フィッツジェラルド15年

私が飲んだ数多くのバーボンの中でも抜群の香りと味を放ったのが、この「ベリー・ベリー・オールド・フィッツジェラルド15年」。しかも、ただの”ベリーベリー”ではありません、1954年蒸留、1969年ボトリングの”べりー・ベリー”です。
このボトルと出会ったのはおなじみの横浜・上大岡の「ショットバー・ブルボン」。開店当時行っていた「コニサーズクラブ」(3回で現在活動休止中)というイベント。会費1万で貴重なバーボンを6種類味わえるというものです(最近のもの3種+ヴィンテージ3種)。その記念すべき第1回が「オールド・フィッツジェラルド」でした。実はこの当時の私はフィッツ系の銘柄にはあまり興味がありませんでした。と言うのも今では幻となった「ベリー・ベリー・オールド・フィッツジェラルド12年」を味わったとき、周りで騒がれているほどの良さを私は感じなかったからです。そのため、1万円出して参加することを少しためらったのです。でも、やはり熱きバーボンへの好奇心が勝り、参加しましたが、結果は私の想像以上の大当たりでした。
まず、芳醇な香りの大洪水!バニラ香やフローラルな甘さも出て素晴らしい香り。味は芳醇で深い甘さで、熟したフルーツや上品なブランデーやポートワインのような感じ。口の中に広がる甘さは全く衰えず、最後まで素晴らしい余韻を見せます。正直、このボトルの良さは、口や文章ではうまく表現できません。”とにかく理屈抜きにうまい!” あまりのうまさに、うなりっぱなしでした。本当はこの日、他にも1960年代のボトルに、1936年蒸留のボトルも飲んでいるのですが、このベリーベリーがあまりにおいしすぎて、他の印象が弱くなったくらいです。
マスターもその後、数多くのボトルを開けては飲んできたそうですが、これ以上のバーボンには出会っていないそうです。今振り返れば、”心から参加してよかった~”と思っています。1950年代蒸留の”ベリーベリー”には目が離せません。