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2/11今日のバーボン:バーボンの名門・ウィレット家の歴史と秘密

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今日は鷺沼の「バー・サルズ」にてバーボンテイスティングイベントの日。夕方からのイベントなので、その前に横浜で映画「オリバーツイスト」を見た。昔からご贔屓のロマン・ポランスキー監督作品なので、期待していたが、可も無く、不可も無くという無難な作品で、正直ちょっと拍子抜けした。19世紀のロンドンの描写は見事だったが、内容自体は無垢な少年の単なる美談の域を出ていない感じがしてしまった。

その後、鷺沼の「バー・サルズ」へ。集まりがどうなるか、ちょっと心配でしたが、結構人が集まり盛り上がっているので良かった。今回のゲストは本場ケンタッキーからお越しのKentucky Bourbon Distillers社(旧ウィレット蒸溜所)のオーナー来日イベント。Drew Kulsveen氏。驚いたのがその若さ、24歳で社長を務めている(初代は彼のお父さん)。40~50代の人物をイメージしていたので、最初はマスターの知り合いの外国人と思っていた。

若いとはいえ、さすが社長だけあって、色々詳しい話を聞かせてくれた。とても面白かったことや驚いたことを下記にまとめたいと思いいます。ちょっとマニアックな情報です。

※写真左上:ケンタッキー・バーボン・ディスティラリー社の銘柄の数々
※写真右上:公演を熱心に聞き入る皆さん
※写真左下:公演中のDrew Kulsveen氏(左)とサルズのマスター(右)
※写真右下:私を挟んで記念撮影

●テイスティングバーボン
*ピュアケンタッキーXO 107P
まろやかで、とろりとした深い甘さ。濃厚で、カラメルのよう。
*ノアーズミル15年 114P
芳醇で深い甘さ。ややぴりぴりした辛さはあるが、味わいは深い。
*ヴェリーオールドセントニック20年バレルプルーフ 116.4P
芳醇で深い甘さとしっかりした辛さ。重厚且つ濃厚。

個人的にはどれも好みの味だが、やはりセントニック20年は良かった。

●主な銘柄
・ヴェリーオールドセントニックシリーズ
・ケンタッキーヴィンテージシリーズ
・オールドバーズタウンシリーズ
・ノアーズミル
・ピュアケンタッキーXO
・ローワンズクリーク
など

●歴史
*元は母方がウィレット家。1400年代まずはアイルランドへ移住。元々フランスでブランデー蒸留をしていた。
*1,600年代中頃、アメリカのメイン州へ移住。当初はライウィスキー製造に携わる。
*ウィレット家3代目の時にケンタッキー州へ移動。途中色々あって(割愛)、ランバート・ウィレット(曾お祖父さん)がルイビルのマックスセルカ蒸留所(後のバーンハイム)に蒸留責任者として1935年位まで勤務。
*1935年独立し、ウィレット蒸留所建設。ヘブンヒルと場所も時もほぼ同じ(厳密には1934年)。初の蒸留は1935年3月17日、初の樽入れは40樽。このときから社長はトンプソン・ウィレット(お祖父さん)。
*1950年代、当時の主要銘柄のひとつ「オールドバーズタウン」が大ヒット。
*1970年代に入り、蒸留所に対して、環境配慮に関する厳しい条件が法律で課せられ、設備投資にお金が掛かるようになった。この時代から商売が落ち込み出す。
*1982年にリースでエタノール製造会社に蒸留施設を貸し出したが、バーボンを造る主要施設が売り出されてしまい、倒産。
*1985年に「ケンタッキー・バーボン・ディスティラリー社」へと社名を変更。以後はボトリング専門(いわゆるボトラーズ)として現在に至る。

●ボトリング
*現在は蒸留は行っておらず(1982年が最後)、他社から樽を買い付け、独自に熟成・ボトリングをしています。
*樽は「メーカーズマーク」以外は全て揃っている。つまり、ここ以外からは樽を買えるということになる。もちろん、ウィレット時代の古い樽や同じく今は無き「スティッツウェラー蒸留所」の樽も眠っている。
*スモールバッチ(少量生産)専門、1銘柄、1回のバッチで8~10樽ボトリング。1回で約1,200本、年間で約6,000~8,000本ボトリングしています。
主な銘柄の例:
・ピュアケンタッキーXO:最低11年~最高14年ものの原酒をヴァッティング
・ノアーズミル     :最低15年~最高18年ものの原酒をヴァッティング
*バレルプルーフというのは厳密には「樽だし」ではない。少し加水している。法律では108P以上であればバレルプルーフと呼んで良い。ここでは、熟成で失われた分を補う意味で、少しだけ加水している。

私個人的な感想としては、一番驚いたのが、「樽はメーカーズマーク以外は全て揃っている」という点。てっきり、ヘブンヒル原酒のみ使っていると思っていたが、実際はいろんなところから買い付けていたのだ。しかも、全て混ぜているという。正直、私は少しショックでした。これは、モルトで例えたら、ヴァデッドモルトになってしまう。出来れば、混ぜ合わせはしてもらいたくないが、さすがにそんなのはバーボンファンの勝手な思いだけなんだろうな。。。

まあ、とにかく、良くも悪くも非常に貴重な話を聞けた。ぜひ、こういうイベントは今後も参加したい。

※興味がある方は現地のオリジナルHPもどうぞ!
ケンタッキー・バーボン・ディスティラリー
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コメント

うーむ。面白そう&美味しそうです。
ノアズミル15年飲みたい。。

お酒の話だけに限らず、外人さんと話するのって面白いですよね。思想が違うというか。バーで初めてあったラテン系のテキーラばっかり飲んでたやけにフレンドリーな外人さんに「私の~国ではウイスキーをそのまま、の~むのは、おかまの人で~す。あなたは違いますよね?」と聞かれたときは「あははは、違いますって。あんたどこの人なんですか」と爆笑していました。あの方の国では皆ロックで飲むのでしょうか。
2006/02/16(木) 19:29:40 | URL | filth #-[ 編集]
filthさんこんにちは。やはり本場の人から話を聞くのはとても面白かったです。この方はもちろんアメリカ人ですが、ウィスキーストレートで飲むときは、ワインみたいにグラスを振らないようです。こだわりがあるらしく「振っちゃ駄目だよ」と言われました。
2006/02/17(金) 15:10:35 | URL | ランドルフ #-[ 編集]
ほーー。俺はいつもショットグラスで飲むので一口ごとに匂いながらそのまま口に入れたりしていますが、ワイングラス系のグラス(テイスティンググラスとか)に入ってたら、グラス振っちゃいますね。
やっぱり何か理由があるこだわりがあるんでしょうね。
2006/02/20(月) 20:41:23 | URL | filth #-[ 編集]

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Author:ランドルフ
当サイトにアクセスありがとうございます。バーボンウィスキーにはまって以来、飲みに飲み続けて早6年。取り続けたテイスティングメモの数が800種類を突破しました。良くも悪くも凝り性のため、世界中に出た全てのバーボンを味わうことを目指しています。同じウィスキーでもバーボンは下火傾向ですが、スコッチやシングルモルトに負けないくらい魅力があります。そんなバーボンの魅力を皆さんにお伝えしたいと思います。

※ハンドル名は私の大好きなバーボン「コロネル・ランドルフ16年」から由来しています。

※バーボンそしてウィスキー好きの方、もしよろしければ何かコメントやトラックバックを是非残してください。

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